今回は、ダンとシェリルの物語から「収入以下の生活」について考えていきましょう。二人は、お金の面でとても賢い選択をし、借金に頼らずに暮らす知恵を私たちに教えてくれます。
ダンとシェリルは大学生の時にキリスト教の信仰を持つようになり、アルバイト先のレストランで出会い、愛を育んできました。ダンが大学進学のためにレストランを辞めることになり、シェリルにプロポーズを決意。その方法は実にユニークで、二人が初めてデートの約束をした時に使った従業員用掲示板に、プロポーズのメッセージを残したのです!
大学を卒業し、いよいよ結婚!という時、二人は聖書の教えに従って、お金を賢く使うことを決意しました。ダンは仕事が決まっていない、学生ローンも残っている状況で、信頼できるクリスチャンの友人に相談します。友人は箴言24章27節「外であなたの仕事を確かなものとし、あなたの畑を整え、その後で、あなたは家を建てよ」を引用し、結婚という「家」を建てる前に、しっかり仕事をして準備をするようアドバイスしました。
この助言を受け、ダンはまず仕事を見つけ、学生ローンを完済してから結婚式を挙げることに。そのおかげで、借金なしで結婚式を挙げることができたのです!さらに、将来のためにしっかり貯金しようと決意し、ダンは初任給と同じくらいの金額で生活し、シェリルが働いて得たお金は、家の頭金のために貯金していきました。
そのためには、様々な我慢が必要でした。車は古くても壊れない限り乗り続け、無駄な出費は一切せず、質素な生活を心がけました。数年後、友人たちとの旅行でお金の話になった時、見栄を張って贅沢な暮らしをし、借金だらけの友人もいる中で、ダンとシェリルは収入の半分近くを家の購入資金として貯金していました。派手な暮らしはしていませんでしたが、着実に将来のために備えていたのです。周りの友人たちは、ダンとシェリルの堅実な生活ぶりに気づいていませんでしたが、二人は神様の教えに従って、お金を大切に使ってきたので、しっかりと安定した将来を築くことができたのです。
では、ダンとシェリルは具体的にどんなことを実践していたのでしょうか?
※収入以下の生活を送るためのポイント
- 借金をしない
聖書には、「富む者は貧しい者を支配する。借りる者は貸す者のしもべとなる」(箴言22章7節)とあります。借金は未来の自分に頼ることです。ローンやクレジットカードは、未来の自分が返済すると約束することになります。しかし、未来のことは誰にもわかりません。病気やケガで働けなくなるかもしれないし、予想外の出費があるかもしれません。そんな時、借金があると、未来の自分は大変な思いをすることになります。
人生は、何が起こるかわかりません。借金がない方が、何か予想外のことが起こった時に対応しやすいのです。
- 支出をコントロールする
・高い金利の借金をなくす:クレジットカードや消費者金融の借金は、利息が非常に高く、借金が雪だるま式に膨らんでいきます。できるだけ早く返済しましょう。
・緊急用の貯金を用意する: 急な失業や病気・ケガに備え、3~6か月分の生活費を普通預金口座に貯めておきましょう。 - 具体的な方法を実践する
・予算を立てる:お金の使い方を決める計画書を作り、何に使うかを事前に決めましょう。
・借金を把握する: 借金の額と金利を把握し、返済計画を立てましょう。
・クレジットカードをあまり使わない: 現金払いを心がけ、お金を使う実感を持ちましょう。
収入より少ないお金で暮らすのは、確かに大変です。しかし、ダンとシェリルのように、それを実践している人たちは、その価値をよく知っています。欲しいものを我慢したり、安いものを探したり、外食を減らすなど、「今すぐ」楽しいことを我慢するのは辛いけれど、その代わりに、将来の自由を手に入れることができます。「今」の楽しみよりも、「未来」の安心を選ぶ。それは、大人としての成長の証であり、男性が学ぶべき、お金に関する最も重要な教訓の1つです。