神との時間「QT:クワイエット・タイム」をより充実させるEMAW流のQT術とは?

 誰かと愛し合う関係を築こうと思ったら、その人と多くの時間を過ごす必要がある。時間をかけてより深く関係を成熟させるには、その時間が一貫したものでなければならず、焦点を絞ったものでなければならない。

「私たちは、ことばや口先だけではなく、行いと真実をもって愛しましょう。」
ヨハネの手紙第一3章18節

愛には犠牲が伴うものなのだということをこの聖句は教えている。私たちがこのシーズン、誰のために何をすることができるだろうかと祈って考えてみていただきたい。私たちは誰と過ごして愛を示し、その人に何をすることができるか。まずその人のために祈ることができる。経済的な援助だけではなく、その人と時間を過ごすことかもしれない。その人のために祈る、その人の話を聞く、一緒に時間を過ごす。これも愛である。


 あるアメリカ人の牧師が、次のように質問した。”愛は英語でラブだが、ラブの英語の綴りはわかるか?”この質問の答えは小学生だったら学習済みだろう。つまり”L-O-V-E”と普通答えるだろう。ところが彼はそれが正解ではないという。「違う。ラブの綴りは”T- I- M- E”、タイム、時間だ。つまり時間を過ごすことが愛なんだ。」時間が愛なのである。時間を過ごすことが愛なのだ。日本の人々は大体忙しい。人と時間を過ごすことをしなければ、愛は伝わらないし、また人は育っていかない。この年末年始、誰と過ごしたら良いか、何ができるだろうかということを祈って考えてみてほしい。多くの人がこのシーズン、孤独を感じている。先日までクリスマス一色だった。何もかもきらびやかで、ショッピングモールに行ってもいろいろなものが売っていてキラキラしていた。しかし、多くの人はキラキラしていない。幸せでない。心の中に暗闇を抱えている人がたくさんいると思う。このシーズンほど希望を持っていない人たちがたくさんいる。その人たちにイエス様のことを伝えることを一緒に考えていただきたい。


神と愛し合う関係を深めるためには、神と多くの時間を過ごす必要がある。EMAWではそれを「クワイエット・タイム(静思の時)」と呼んでいる。(※一般的にディボーションという)そしてその効果を左右するスキルがいくつかある。
そのうちの一つ、クワイエット・タイムのABCという最初のスキルについて解説していく。

●A: Ask questions……自問して自分の考えや黙想した内容を記録する


学校で生徒が学習中にどうしてもわからないことが出てきた時には、先生に質問したら適切な答えを得られる。
クワイエット・タイムにおいては、質問する相手が自分になる。
そして、聖書をもとに答えを見つけていく。
聖書を読みながら印をつけて、印をつけるたびに次のような質問を自分に投げかけて、思考を刺激してほしい。

「従うべき命令」は書いているか?
「宣言すべき約束」は書いてあるか?
「避けるべき罪」は書いてあるか?
「適用できる真理(こと)」は書いてあるか?
「神について新たに知ったこと」は書いてあるか?

自問して自分の考えや黙想した内容を記録してみよう。

●B: Best……一番良かった聖書箇所。黙想した後、最高だと思った聖書箇所を選んで書き写す。そしてその聖書箇所に関する自分の最も印象に残ったことを記録する


ベスト聖句を見つけるためには、クワイエット・タイムそのものにベストを尽くす必要がある。
 ある田舎の野球少年が野球帽を被り、ニューヨークに出てきた。早速、ヤンキースの試合を見ようと、野球場に向かったのだが、道がわからないので、通りがかりの人に声をかけた。「ヤンキース・スタジアムには、どうしたら、行けるのですか」と聞くと、聞かれた男性は立ち止まって、素振りをするフリをして、「少年よ。ヤンキース・スタジアムに行くためには、練習あるのみだよ」と答えたそうだ。少年は野球場に行く道を聞いたのだが、聞かれた人は野球場のフィールドに立つ道を教えてくれた。
 私たちも観客のようにではなく、フィールドに立つ、つまり神の子であり、神の家族に連なる者として生きること、「主を礼拝する人生と、神の家族」として成長・成熟させていただくことが必要である。そのために、素振りをする、つまり自分のできるベストを尽くす、私たちにとっては「主を慕い求めて生きる」ことということができるだろう。
 自分のできるベストを尽くしてクワイエット・タイムを行なって初めて、ベスト聖句を見つけることができる。

C: Communicate……神が自分の心に語られたことを祈りで応答し、読んだみことばに対する返答をする


アダムとエバが罪を犯したときに、罪を犯したら必ず死ぬと神は言われたが、実際に死んだのは霊である。神とコミュニケートする機能が死んだために、「あなたはどこにいるのか」(創世記3:9)と夕方の涼しい頃神が来た時、神との関係性が壊れてしまったために罪悪意識があって、アダムとエバは隠れこんだ。答えなかった。しかし、今はキリストによって、私たちが神と互いにコミュニケートする道が回復された。そのことに感謝して、クワイエット・タイムにおける応答・返答に取り組んでいただきたい。

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