一人も手を挙げられなかったクリスチャン男性への質問


クリスチャン男性の弟子訓練プログラム「エブリマン・ア・ウォーリアー」の著者のロニー・バーガー氏が25人ほどの男性に向けて弟子訓練の聖書の学びをリードした時のある逸話を紹介します。

ロニー氏ははじめに、自分の子供達が主に従うようになることを願っていますかと、聴衆に尋ねました。全ての男性が手をあげました。それからロニー氏は、自分の子供たちのためならどんな犠牲も厭わないかと尋ねました。これについても満場一致でした。

それからロニー氏は、子育てに関する聖書箇所を3つ以上何も見ずに言えますかと尋ねました。誰の手も上がりませんでした。
あなたは、1つ、2つは言えるでしょうか。


今回は、あなたの心に神の言葉を植え込んで、それを一生忘れないようにするためのスキルをいくつかご紹介いたします。


新約聖書のマタイによる福音書第22章29節で、宗教指導者たちが誘導尋問を投げかけてイエス様を陥れようとしました。しかし、イエス様のお答えによって、かえって彼らの方が圧倒させられました。イエス様は言われました。「あなたがたは聖書も神の力も知らないので、思い違いをしています。」
これは、私たち一人一人にも当てはまることかもしれません。私たちが何か間違ったり失敗したりした時、それは聖書のことばを知らないために誤った決断をしてしまったことによるということがしばしばです。


ここに問題の一端があります。ある研究によると、私たちが説教や講義を聞いた後に記憶に残るのは全体のわずか5%だけだそうです。これは流石に少なすぎますね。
何かを覚えるのに、何よりも役立つスキルがあります。それは何でしょうか。暗記です。何かを暗記するとき、それを暗唱するためにその言葉を黙想し覚えなければならないのです。


聖句、神の言葉を暗記することは、イエス様の弟子となるための重要な基本構成要素の一つです。新約聖書のテモテへの手紙第二、第3章16節と17節には次のように書かれています。「聖書はすべて神の霊感によるもので、教えと戒めと矯正と義の訓練のために有益です。神の人がすべての良い働きにふさわしく、十分に整えられた者となるためです。」​​


いかがでしょうか。パウロは、神の言葉をよく理解している人は「 すべての良い働きにふさわしく、十分に整えられた者となる」と約束しています。
では、聖書の言葉を暗記し黙想するという一生涯続く習慣をどうすれば確立できるでしょうか。
まず、料理にしても、スポーツにしても、絵画を描くことにしても、何か新しいことを学ぶには、正しい方法で技術を身につけなければなりません。


このことは、暗唱聖句においても当てはまります。私たちは正しい方法で聖句暗記術を身につけなければなりません。聖句暗記術を身につけるには、それを学ぶための多くの時間を要し、多くの練習と良い指導が必要です。


まず、イエス様の弟子として生きる人たちのうちに見出される重要な一つの特徴、すなわち、「クワイエット・タイム」を持つ習慣について概観していきましょう。「クワイエット・タイム」とは、神の言葉である聖書を読んで黙想し、祈りに勤しむことで神様と共に時間を過ごす日課のことです。このクワイエット・タイムが、暗記することになる聖句に触れる機会となります。


まず、クワイエット・タイムで読む聖書の節または箇所を選びます。そして、その選んだ箇所を何度も読み返し、その聖句の重要性を噛み締めましょう。その聖句を何度も繰り返して書き留めましょう。新しい聖句を暗記するのに、クワイエット・タイムの15分をフルに使いましょう。名刺サイズの暗唱聖句カードを携行することをお勧めします。


次に、「〇〇書〇章〇節」のように、暗唱する聖句の前と後に聖書箇所を必ずいうようにしましょう。聖書箇所を聖句の前と後の2回繰り返すことで、聖句と聖書箇所とが互いにリンクするようになります。


では、手始めとして、聖書箇所と聖句の最初の一文を唱えることから始めましょう。徐々に文を増やしていって、最終的に聖句全体を唱えられるまでになりましょう。できる限り、聖句を声に出して唱えるようにして、一字一句間違えずに完璧に言えることを目指しましょう。


最後に、聖句を覚えたら、毎日数回、コンスタントにその聖句を見直しましょう。覚えた聖句を毎日見直すことを7週間続けて行ったら、記憶にずっと残るようになります。
以上のことを実践して聖句を暗記していきましょう。


皆さんは今、暗唱聖句という新しいスキルを覚えました。このスキルは一朝一夕で定着できるものではありません。このスキルを堅実に使い続けていくうちに、より楽に早く聖句を暗記できるようになってきます。人生の苦悩や困難は必ずやってきます。聖句、神の言葉を暗記しておくことが、試練の時に備える最善の方法です。


旧約聖書の詩篇第119篇11節には神の言葉を知っておくことの重要性の描写があります。

「私はあなたのみことばを心に蓄えます。あなたの前に罪ある者とならないために。」​​


神の言葉を暗記することで、神様のみ心が私たちの心と思いに植え付けられます。それは、私たちが罪に陥ったり神様のみ心に反することをしたりすることから私たちを守ってくれます。さらに、私たちが聖句を暗記できたら、他の人々にも神の真理と励ましと希望を、聖書的根拠を持って伝えることができるようになります。


イエス様は聖書の言葉をよく知っておられました。私たちも、イエス様の弟子として同じく聖書の言葉をよく知っておくべきです。
最後に、旧約聖書の箴言第4章13節をお読みします。

「訓戒を握りしめて、手放すな。それを保て。それはあなたのいのちだから。​​」

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